先日のアークライト訴訟事件についての記事を読んだ友人から「タルヲシルの炎上はどう思う?」との連絡を頂いた(いつこのブログがバレた?!)。しかしその事件について、私は恥ずかしながら何も知らなかった。あわててググってみると、3年前に発生したかなり大規模な炎上事件だったようだ。しかし私個人はちょうどその頃、結婚準備に追われておりあまりにも忙しく、ボードゲーム喫茶に行くどころか、仲間と卓を囲むことすらなかったので、知らないことは致し方ないとはいえ、迂闊であった。
空白期間を埋めるようにその炎上について調べてみたが、ずいぶんと不可解な事件だったようだ。主にTwitterや5ちゃんねるで議論が交わされ、まとめサイトもできているようだが、いろいろと調べていくうちに、3年という時間が経過した今では、当時の議論とはまた違った視点も発見できた。それをまた友人と会話していたら、「それはブログに綴るべきでは?」との意見を頂いたので、非常に長文となるがここに記しておく。
長文となるので、幾つかに分割して掲載させていただく。記載している論議は、現在2021年8月に検索した情報から私が導き出した論であり、3年が経過した現在では消えているサイトやアカウントがあるため、事実に対し何らかの間違いや勘違いがあるかもしれないことを、最初にお断り申し上げておく。
(2021年から振り返る)事件の簡潔なまとめ
炎上事件は創作集団タルヲシル株式会社(以下、タルヲシル社)が発売していたボードゲーム『キズナと蛍の物語』の朗読劇に関して発生した。
タルヲシル社は自社のボードゲームを朗読劇として上演した。そのDVDを発売したところ、音楽を担当した同人音楽サークル「なりものじあ。」から「サンプルが送られていない」と問い合わせたを受けたが、社長島津岳弘氏は暴言で対応し窓口を閉ざした。音楽サークル側はTwitterにその会話のスクリーンショットを貼り付け告発、あまりにも酷い社長の暴言は大炎上となった。
炎上後も社長の不穏な言動が続いたが、ほどなくして謝罪文を掲載。しかしそれは「同人音楽サークルに報酬は支払った」というものであった。しかし同人音楽サークル側は「無報酬であった」と発表。報酬を横領したスタッフA氏の存在が浮上。
タルヲシル社と同人音楽サークルとの交渉は続いたが、炎上から一週間ほどで同人音楽サークル側は沈黙、タルヲシル社は「同人音楽サークル会員のA氏へ支払った」との声明を繰り返す。
タルヲシル社のボードゲームを印刷していた株式会社王道エンターテイメントも声明文を発表。「全ての関係者の間で報酬の打ち合わせをしていたチャットが存在する」と明言するも、2か月後に「チャット全文を読むと声明文との矛盾があった」とツイートする。
10月に入り、タルヲシル社と同人音楽サークルの双方は炎上に関連したTwitter投稿の削除を始める。タルヲシル社に至っては社長のTwitterアカウントを削除。会社のTwitterアカウントも作り直す。しかし炎上や和解についての公式声明は無かった。(タルヲシル社の公式Twitterアカウントは自社に批判的なアカウントについてブロックを開始)
炎上事件が解決しないまま、タルヲシル社は企業ブースでゲームマーケットに参加。しかし2019年春が最後の参加となる。タルヲシル社が経営していたボードゲーム喫茶は閉店。2020年5月にはTwitterアカウントも停止。公式ホームページのドメインも他社に渡る。
タルヲシル社の炎上に関しては、以下3つのまとめサイトが存在する。
【炎上】創作集団タルヲシルの島津岳弘代表、クリエイター軽視で炎上【ボドゲ】
タルヲシルとなりものじあ、炎上騒動についてのまとめ
著作権を無視したタルヲシルが炎上!炎上騒動を詳しく解説!
また5ちゃんねるは卓上ゲーム板にもスレッドが3つ作られた。