最近、妻がギターを弾き始めた。爪弾きながら歌っている。
「学生の頃ギター弾いてたんだけど、けっこう覚えているものね。でも指痛い」
先日、マンションのエレベーターで、ギターを抱えた人と乗り合わせたのだ。「ここって楽器演奏できたっけ?」「そういえば契約書に何も書いてなかったな」「あの人、上の階の人だけど、音聞こえないね」「防音性能の高い構造なんだろう」
以前住んでいたところは、契約書に楽器演奏禁止と明記してあるどころか、不動産屋から「電子ピアノとかも絶対にダメです」と念を押されたものだった(しかし上の階の外国人は夜遅くまで大騒ぎしていたが、それについては苦情を受け付けないというダブルスタンダードだった)。
そして本日、妻はウクレレも買ってきた。もちろん息子に弾かせるためだ。妻がギターを弾いていると息子もギターをいじりたがるのだが、フォークギターの弦は金属で細いため危険なのだ。ウクレレの弦はナイロンでできているので、やや安全。
もちろん息子はまだ弦を押さえる事はできないが、少しいじったら爪弾くことはできるようになった。順応性が早いのは妻に似たようだ。
このままでは息子はギター男子になるかもしれないが、ボードゲーム男子より女子にモテるだろうと思われるので、まぁそれはそれでよいのかもしれない。私には「ボードゲームでお金について学びましょう」と言い寄ってくる女性に鼻の下を伸ばしていたら高額セミナーに案内された過去があるので、どうにもボードゲームと女子とが結びつかない。ボードゲームはとてつもなく楽しいが、かといって何か勉強になるようなことは少なく、駆け引きを学べるとも思えず(ボードゲームで学ぶ駆け引きは現実社会では応用し辛い)、まぁ複雑なルールを理解する頭脳くらいは持ってほしいと思うのは親の欲目か。
この子が思春期になる頃、もしかしたらボードゲームが大流行していて、インストのうまい男子がモテるようになる……というような未来を想像してみようとしたが、具体的なイメージが湧かなかったのはとても悲しい。