懐かしきボ日々

日々の雑感を綴るブログ。今の所、ボードゲームを楽しんでいた日々の回顧。

タルヲシル炎上事件にて報酬を持ち逃げしたA氏について調べてみる

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『朗読劇キズナと蛍の物語』クラウドファンディングのスタッフ欄より抜粋

 先日、創作集団タルヲシル株式会社についてブログ記事を書いたが、その炎上と休業に大きく関与したA氏について調べてみると、意外なことにかなり詳しいことまで判明したので、ここに記しておく。

 A氏の罪状は……
 2018年、創作集団タルヲシル株式会社が主催した朗読劇『キズナと蛍の物語』において監督を務めたが、そのDVD化に際して支払われる楽曲制作報酬を、音楽家に無断でタルヲシル社と金額交渉をし、そして横領した。何も知らされていない音楽家は無償での仕事と思い込み、DVD発売に際しタルヲシル社に問い合わせたが、タルヲシル社の対応の失敗からトラブルに発展し、インターネット上で大炎上となった。音楽家とタルヲシル社は炎上に関し交渉をし、A氏による詐欺が両者の目に明らかとなったが、すでにA氏は逃亡した後だった。その後、音楽家とタルヲシル社は交渉を続けるも和解に至らず、タルヲシル社の休業という形で事件の幕は下りた。(追記:2021年破産決定
 タルヲシル社の休業は社長の言動など自業自得な面もあるが、タルヲシル社や炎上を調査した関連会社によれば、A氏の詐欺を起点としているとの結論だった。したがって一種のバイトテロとも言えるであろう。

 

 ボードゲーム × 舞台!異色のコラボで送る異能バトル劇「朗読劇 キズナと螢の物語」製作プロジェクト

 A氏の正体については、タルヲシル社と音楽家の双方が「スタッフを務めた」とし、タルヲシル社の関係者が「クラウドファンディングのページに名前がある」とし、タルヲシル社の関連会社が「監督を務めた」との声明文を出している。上のリンクが当該クラウドファンディングのページであるが、スタッフは総監督、原作(タルヲシル社社長)、音楽、主題歌ボーカリストの4名しか記載がないので、「 金山大樹 」 なる人物がA氏に該当する
 

 この人物についてさらに調べてみる。
 まずGoogle検索をかけると、以下のような結果となった。

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 同姓同名が多いようであるが、演劇をキーワードとすれば特定しやすい。高校演劇部員のTwitterアカウントがヒットするが、フォロワーに当該音楽家もいることからA氏で間違いないものと思われる。したがって2013年ごろに高校生だったことと、群馬県出身であることが分かる。

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 群馬県出身であることから、おそらく以下の求人票が該当するものと思われる。出身高校や仕事歴が明らかとなる(2018年8月で辞めているが、炎上事件から逃亡するため?)

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 彼と音楽家とのTwitterでのやりとりはまとめ記事に書かれているが、それによると彼のTwitterアカウント名は「@ioritakase141」であったらしい。現在はアカウントが削除されているが、検索すると「高瀬伊織」というハンドルネームであったことがわかる。そしてこの「高瀬伊織」で検索すると、割とよく使われる名前らしく複数の人物がヒットするが、出身地や演劇関係で特定できる。生年月日や血液型身長まで記載されている。

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  クラウドファンディングのページには、彼のTwitterIDは「@kanaseedgamer」とあるが、やはり現在は削除されている。しかし検索をかけると、音楽家のメッセージが出てくる。どうやら彼はタルヲシル社だけではなく、音楽家とも金銭トラブルを抱えていたようだ。

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 炎上事件に関係したA氏の詐欺は、もしタルヲシル社が音楽家にDVDを送っていたなら発覚しなかった。そういう意味では非常に巧妙な詐欺だった。しかし一方で、顔出しの仕事で犯行に及ぶというのは非常に短絡的だったといえよう。

 言うまでもないことであるが、インターネットの履歴は消えにくく、クラウドファンディングのページに至っては永久に消えることがない。

「金山大樹」なる名前が本名であるか、あるいは役者としての芸名であるかは分からないが、いずれにせよGoogle検索の1ページ目に罪状付きで表示されてしまっている現状では、舞台の仕事はできないと思われる。

 もし本名であれば、彼は就職や人間関係に苦労しているのではないだろうか。特に今後、結婚や子育てについて考えるならば、あまりにも大きなハンディキャップとなる。今からでも遅くはないのでA氏には、タルヲシル社と音楽家に連絡を行い、謝罪し、金銭問題その他を解決し、そしてインターネット上の履歴の消去作業に取り掛かることをお勧めする。

 

 彼は若さゆえ、あるいは演劇関係者ゆえの自己顕示欲で、様々なサイトで自己アピールを繰り返していた。今どきの若者にはよくありがちなのであろうが、一旦犯罪などに関わると、このように個人情報が無制限に晒されてしまう。しかし彼の浅はかさを我々は笑うことは出来ない。インターネットを利用する者は、多かれ少なかれ個人情報を入力しているからだ。しかし少なくとも、犯罪の主体とならなければ、不名誉なデジタルタトゥーを刻むことはないであろう。他山の石として気を付けたいところだ。