懐かしきボ日々

日々の雑感を綴るブログ。今の所、ボードゲームを楽しんでいた日々の回顧。

「争いごとは何も生み出さない」と物語の主人公は言うけれど、正にその通りだと思う

 盆休みの間、アークライト訴訟事件とタルヲシル炎上事件について書いていたのだが、調べている最中はともかくとして、書き終わった今となってはとても気分が沈んでいる。記事を書いた後、件の友人と話をしていたが、やはりどことなく二人して暗い気分になってしまった。よくよく考えると、これらの事件の関係者は誰も得をしていないし、業界にとっても足を引っ張る形になっているのだ。

 アークライト訴訟事件については、私はアークライト社が試合に負けたが勝負には勝ったと書いたが、とはいえ「アークライト社の製品は買わない」と公言する古参ボードゲーム愛好家は多い。かくいう私も、あの事件以降、アークライト社のゲームは買っていない。一見逃げ切れたように見えたあゆ屋も、その後、数々の問題を起こしていることを考えると、きちんとけじめを付けなかったばかりに、同じような過ちを何度も犯すような企業体質になった、と考えられるだろう。

 タルヲシル炎上事件に至ってはもっと悲惨だ。タルヲシル社社長は現在何を生業としているのか分からないが、ボードゲーム業界での再起は難しいであろう。報酬を持ち逃げし炎上の着火剤となったA氏は唯一金銭的に得をしているが、その金額ははたしてデジタルタトゥーの対価に見合うものだったのだろうか?(販売数1000個のボードゲームを原作とする朗読劇のDVDということだが、多く見積もっても300枚程度のプレス数であろう。定価4000円で音楽印税を5%と仮定すると、A氏が横領した報酬は6万円……詐欺犯に同情する気はないが、あのGoogle検索結果の金額とは……)

 ボードゲーム業界にとってこれらの事件は負の側面でしかなく、業界の小ささを考えれば、このマイナスは大きい。今後、このような事件が発生しないように願う。ボードゲーム業界は思った以上に小さく、ユーザーやクリエイターが少しでも離れれば、そのダメージは大きいのだ。